前回、JDKのインストールまで行いました。今回はテキストエディタでJavaのコードを実際に書いて動かすところまで行っていきます。
事前の予備知識
コンパイルについて
Java言語でプログラムを組んで作るファイルはJavaファイル(.java)です。Javaファイル自体はテキストエディタ(メモ帳やサクラエディタ等)があれば作れるので、特に専用のツールなどは必要ありません。単純に拡張子を.javaとして保存するだけでOKです。
ただ、Javaファイルはそのままでは動かすことができません。Javaファイルをコンパイルすることによって、クラスファイル(.class)を生成してあげないとJavaアプリケーションとして動かすことができないのです。
コンパイルはコンパイラと呼ばれるソフトを使って行います。Javaのコンパイラはjavac.exeです。JDKをインストールしたフォルダの中に入っています。”java compiler”を略して”javac”ですかね、ジャバックとかジャバシーと呼ぶ人が多いです。
環境変数「Path」について
javacはコマンドプロンプトからコマンドを打ち込む形で使います。コマンドプロンプトからファイルを実行する場合、そのファイルが保存されている場所まで移動してから実行するか、もしくは
と、ファイルの正確な場所を指定しなければいけません。なので、コマンドプロンプトを起動した直後なんかに”javac”とコマンドを入力しても、
とエラーが返ってきてしまいます。
javacを使うたびにいちいちフォルダを移動したり、Pathに設定を追加します。
と長々と入力するのはかなり面倒なので、一般的には環境変数環境変数とは、ものすごく簡単に言うとそのPCに変数を定義しておくようなイメージです。例えば、環境変数COUNTRYを作ってJapanという値を設定した場合、そのPCから環境変数COUNTRYの値を参照するとJapanという値が取り出せたりします。
そしてそんな環境変数の中に、Pathという変数があります。Pathには最初から色々な値が設定されています。そしてこのPathは少し特殊な変数で、例えば値として「C:\Windows\System32」が設定されていると、C:\Windows\System32直下にあるファイルにパスが通っている状態になり、そこにあるファイルについてはコマンドプロンプトでいちいちファイルの場所に移動したり正確な場所を長々と入力しなくても、ファイル名を入力するだけで実行できるようになります。
環境変数Pathに対してjavac.exeが配置されている場所を追加してパスを通してあげることによって、javacを手軽に使いやすくなります。(ちなみに、前回の手順で最後に「java -version」とコマンドを打っていますが、あれもjava.exeへのパスが通っている状態だったから使えたということです)
環境変数Pathの設定手順
- コントロールパネルを開き、「システム」を選択します。
- システムの詳細設定を選択します。
- 「環境変数」をクリックします。
- ユーザー環境変数の「新規」をクリックします。(既にユーザー環境変数にPathがある場合は「編集」をクリックします)
※ユーザー環境変数は今windowsにログインしているユーザー専用の設定で、システム環境変数は全ユーザー共通の設定です。どちらに設定しても良いのですが、システム環境変数の方には最初から重要な値が設定されているので、操作ミスなどで元の設定を壊してしまうとPCがまともに動かなくなる恐れがあります。個人的には、万が一を考えてユーザー環境変数への設定をおすすめします。
- 変数名は「Path」、変数値はJDKをインストールしたフォルダの中のbin(そこにjavac.exeがあるはず)を指定して「OK」をクリックします。
ちなみに、変数名は大文字と小文字を区別しないので、pathでもPATHでも問題ありません。
- 環境変数の追加を反映させるため、PCを再起動します。
- 再起動後にコマンドプロンプトを立ち上げ、”javac -version”とコマンドを入力して、正常に結果が返ってくることを確認します。
javaファイルの作成
それでは実際にJavaでプログラムを組んでJavaファイルを作っていきます。
- エディタを使ってJavaでプログラムを組みます。
(例ではサクラエディタを使って「Hello World !!」なコードを組んでいます)
- どこか適当な場所に、拡張子を.javaとして保存します。
(例ではCドライブ直下にworkというフォルダを作り、そこにSample.javaとして保存しています)
コンパイルの実行
Javaファイルをコンパイルしてクラスファイルを出力します。
javaアプリの実行
クラスファイルを実行します。